いきなりですが「大相続時代がくる」と聞いて何がおこると連想しますか?、といってもピンとこない方も多いと思いますのでまずは不動産投資家の発想を紹介してから本題にはいります
不動産投資家の行動:大相続時代がくる→リサイクルショップ立ち上げ
家の相続を例にリサイクルショップ経営に至るロジックをみます
- 高齢化で二次相続(親子間)が増える
- 既に家を持つ子供たちの一部は実家を継がない
- すると家を整理し価値のありそうなものは売却
- そして家も売却
要はリサイクルショップを相続情報の入り口にして家を直で仕入れて売った方が儲かるってことです、一般的な流れでは家を売りたい人が不動産屋に相談し店頭やネット上に不動産情報が掲載され投資家が仕入・再商品化し転売ですが上記の例では不動産屋を介さず直で仕入れる作戦ですね(楽待ち大家さん動画より)
今回の記事を読むと
- 出来事の捉え先方が変わり
- 先読みの連想ゲームに強くなり
- 未来の予測から逆算する思考が習慣化し
- 家計の守りや投資の判断に役立つ
人口減少と高齢化、世界の情勢不安でどんなことがおこる・・・
1947~1949年生まれの第一次ベビーブーム世代の800万人が75才以上の後期高齢者に、これをかわきりに人口減少と高齢化が更に加速
- 大相続時代の到来
- 社会インフラ維持と負担増、独居老人増
- 治安の悪化
- 地方の衰退
【大相続時代の到来】
- 高齢化加速
- これから天寿を全うする人が増
- 一時相続(夫婦間)増
- 二次相続(親子間)増
- 既に家を持つ子供たちの一部は実家を継がない
- すると家を整理し価値のありそうなものは売却
- そして家も売却
このトレンドをチャンスと捉え動き出しているのが資産の運用・管理・相続に関係するビジネスを展開する法人や話題の映画「地面師」、そう詐欺師です、具体的には不動産屋、不動産鑑定士、宅建士、弁護士、司法書士、証券会社またそれらの全てをグループ企業でこなせる財閥系企業などなどです、大きなトレンドが動くとき、かならず人・金・物も動く形態は今も昔も変わりませんね、また既に現実化しているのが皆さんもご存じの空き家問題ですね
それにしても大相続時代到来と言われるこのタイミングでの映画「地面師」これって偶然?時代の流れを読んだ何者かが未来への警鐘をビジネスにした仕掛けなのではと思えて・・・
【社会インフラ維持と負担増】
インフラとはひとの営みに必要な社会基盤のことで電気・ガス・水道・通信・道路や高齢化で必要になる介護などです、ここでは水道事業を例に考えてみます
- サービスを必要とする人が減少
- でも水を家までとどける設備の維持は必要
- 提供する側も人手不足
- 人手を集めるために給料アップ→人件費増
- 結果、利用料金値上げ
- すると減った人数で事業継続の維持費を負担
- 一人当たりの負担増
- 上記の内容が特に人口減少が速くすすむ地方で顕著に
こんなことが言われはじめてから結構たちますが、ここで私の2010年からの電気・ガス・水道料金と通信費をみてみます(2024年は途中経過)
一覧を見ると必ずしも上昇傾向とは言えませんが2022年は円安による輸入エネルギー価格上昇の影響で電気代があがっていますが、政府の補助で2023年以降は上昇が抑えられている感じですかね、ちなみに私はドコモ電気を使っていますが2023年は補助金が9~12月分で2,333円、2024年は1~11月分で14,690円出ていますので補助がなかった場合2024年の電気代は11月分までで120,343円、このままいくと補助があっても一年間の電気代の記録更新はほぼ決定ですね(恐っ)
また人口減少下でのインフラ維持に付随して【コンパクトシティー化】構想なんてのもあります
- 人手不足の中で効率よくインフラを維持するため
- 住民と行政機関(介護施設も含む)、商業を都市部に集約
- サービスを提供する地域を狭めることで
- 設備のメンテ範囲も削減され少人数でサービスを維持
【治安の悪化】
人手不足は民間だけでなく公務にも影響を及ぼします、治安を守る警察官や国防に携わる自衛官もです
- 人手不足
- 警備活動が手薄に
- 検挙率低下
- 治安悪化
- 民間企業の警備会社利用
- 個人での警備会社利用増
- もしかしたら警察機能の一部を民間へ業務委託
- 白昼堂々の強盗さえおこる今、無人ビジネスは・・・
すでにCMでも警備会社が提供するスマホ防犯や高齢者の見守り、昨今の闇バイトの強盗事件を背景に各地で防犯カメラの増設などのニュースを多く目にするに至っています、また皮肉なことに闇バイトの影響で不安が増した結果コンパクトシティー構想がすすむかもですね
ただ現状の強盗事件などの多発は人手不足以前にコロナ明け以降の倒産増や円安に端をはっした食品・光熱費の高騰による生活苦や格差拡大が背景にあるものと思われます
【地方の衰退】
- 地方の人口減少
- 空き家増加
- 不動産価格下落
- 住宅価格下落
- 新築物件の販売不振
- アパート経営などにも影響
- 更に民間企業撤退(小売店・交通機関など)
- 買い物難民増
- 医療難民・介護難民増
上記に付随して大相続時代や治安悪化の章で話した内容が複合的に発生するとも考えられます、私の住む地域でも近年空き家が増え気づくと更地になんてことがおきています、余談ですが現在の場所に家を買ったのには理由がいくつかあります
- 最寄り駅まで徒歩10分圏内
- 徒歩1分圏内にスーパー
- 目の前に銀行(徒歩10秒)
- 徒歩3分圏内に郵便局
- 徒歩20分圏内に各種行政機関
要は老後車の運転をあきらめる時、徒歩もしくは自転車でも買い物等が出来るようにと思ったわけですが残念、スーパーは廃業、銀行は駅前へ移転と計画は崩れたと思いきやスーパー跡地に最近コンビニができひと安心てな感じです、さてさてこの先は・・・
大きなトレンドと国策
- DX化
- 自動運転
- 半導体の国産化
- 国防強化
人口減少と高齢化が加速、この先どんなことが・・・の中で話したことに国や治自体、企業もただ手をこまねいているわけではありません
【DX】デジタルトランスフォーメーション
Dはデジタル、Xは掛け算の×、業務の一部またはすべてを自動化するながれのことですが、今おこっていること
- 仕事の自動化
- 人手不足解消
- だけならいいが仕事がなくなる
- 人が不要になる
- 企業も将来の人口減少を見越して国内規模縮小
- 早期退職者募集、40代以上何百、何千人削減
- 海外に活路
- 反面、DX化を支援するソリューションカンパニーは躍進
- 政府もデジタルスキルアップを支援
- デジタル人材増を目指し転職支援
このながれについていけないのがデジタル音痴のベテラン社員って構図です、また様々な計算や集計のみならずグラフィックなどもいまやAIが代替する時代、今後どうなっていくのか予測は出来ますが結果は「神のみぞ知る」ですね
【自動運転】の推進
- 交通インフラも人手不足
- 地方の移動難民の救済
- 膨大な画像データ処理能力が必須
- 沢山の半導体をはじめGPUが必要(GPU:エヌヴィディアが有名)
- それらを元に自動運転のAIシステム開発者が必要
- データを処理するデータセンター多数建設
- 必要な電力量確保のため発電力増強
- 原発再稼働
- 電気工事増
- 電気をとおす銅が大量に必要
- 地下に電線や通信設備をとおす為にヒューム管も必要
- データセンターで発生する熱を抑える為に空調が必要
- 空調工事増
- それらを一元管理するシステムが必要
- データセンター運用に掛かるコストを集めるために
- REITのような小口化で投資家を募集
- 道路に自動運転専用レーンの設置構想
- レーン増設に伴い道路の拡張工事
上記以外にも経年劣化が進む高速道路の補修などは皆さんもCM等で見たことがあると思います、ここでそれらを投資目線で少し考察してみます
- AI需要に加えて自動運転でもGPUが必要→エヌヴィディアの株価上昇
- データセンターの建設→受注企業儲かる
- 必要な電力増→電力会社儲かる
- 原発再稼働で発電コスト減→電力会社儲かる
- 大量な銅線需要で銅価格上昇→銅線を扱う企業儲かる、銅線泥棒も増
- 道路工事が増→関連企業収益増
またまた余談ですが自動運転をテーマにしたマジ議論をご存じですか?
それはこんな時です
- 既に停止不能な状態で
- 進路左右に突然人が
- 左に子供、右に老人
- どちらをよけるか
- 表現を変えれば、どちらをはねるか
- 要は跳ねることは回避できない状況下での最善の選択は?
- 同じ状況下で左側に2人、右側に5人さてどっち?
回避不能な事態の発生時の判断プログラムの是非を問う議論です、現在の画像認識と制御レベルならとっさの進路変更は可能です、ならばその選択をプログラムにどう反映させる・・・
【半導体の国産化】
自動運転の推進・データセンターの建設・AIの進歩、また記憶に新しい出来事だとコロナ禍で世界中の生産活動が停止した際、半導体不足で家電製品の供給不足・値上がりや納期が長期化しました、そんな経験を踏まえ国内での半導体製造に着手
それが九州熊本のTSMC(台湾企業)の誘致と北海道の千歳市で進行中のラピダスへの5兆円規模の投資です、それでは九州と北海道で起きていることを整理します
- 大型半導体工場建設
- 不動産取引活発化
- 周辺地域の地価高騰
- 家賃相場も上昇
- アパート、マンションの建設やリフォーム増
- 雇用増
- 地域の人口増
- 地域の税収増
- 商業施設増
- 周辺商業施設にも恩恵あるかも
- 半導体製造に必要な純水の需要増
- 電力需要も増
- 地域交通機関も収入増
大型半導体工場建設決定のニュース報道でそれに伴う波及効果を期待し不動産投資家が動いたように恩恵のありそうな企業を検索した株式投資家も多かったはず
【防衛能力増強】
2022年2月のウクライナ侵攻をはじめ近年しばしば取りざたされる中国の台湾進攻の可能性やイスラエルの戦闘など世界情勢不安から島国である日本は食料やエネルギー輸入の海上ルート確保は国の安全保障に大きくかかわります、そこで防衛能力増強へ舵をきっていますが、ここではそれらを投資目線でみてみます
日本の防衛装備品にかかわる企業って浮かびますか?主に重工業系の企業がそれにあたります
- 三菱重工
- 川崎重工
- IHI
- 住友重機械
- 日立造船
- JFEホールディングス(元日本鋼管)
- 日本製鋼
- 細谷化工
- 東京計器
- 日本電気
- 三菱電機
ロシアのウクライナ侵攻後の世界情勢不安下で上記の企業株価がどう動いたか興味があればご自身でチャートを確認してみてください
まとめ
今回話したことは人口減少・高齢化・世界情勢不安という3つをキーワードにすでにおこっていることや一部仮説を述べましたが、ニュース報道や国策の方向性、災害報道なども知った直後に先読み・連想し投資先を検索し実際に投資した方も多いはず(私もその一人です)、要は知った事実の先に何が起こるかを連想し仮説をたて、そこから逆算すると今やるべきことがみえてきます
詐欺が横行し偽情報があふれかえる昨今
- 知った情報をうのみにせず自分で調べてその先の判断する能力は必須です
- 「人が思う面倒くさい」がビジネスにもなり詐欺師に付け込まれる隙にもなります
- 面倒くさいと思った刹那(瞬間)自分で判断することを放棄したことになります
- 度々話しますが「どんなことも初動が大変です」初期の目標を見失うことなく学んでいきましょう
最後にみらいを予想し備えた者にも、備えなかった者にも平等に「それなり」の現実が訪れます、どちらになるかを選んだのは過去の自分です、言いかえれば今の自分の選択が「・・・」をきめています
「・・・」の中はたった3文字です
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